世界の旅



世界の旅 ヴェネツィアのカフェにて

サンマルコ広場のカフェテラスで休んでいたら向かいのテーブルにいる女性の髪が夕日に輝き出したので思わずシャッターを切りました。
私が写す人物に後ろ姿が多いのは肖像権がクリアできるだけでなく、どのような人物か想像する楽しみを残すためです。

これもコロナ以前に訪ねた時のものですが、コロナが小康状態になったものの今度は円安による物価高でまだ海外へは出かけておりません。
しかしオーバーツーリズムのおかげでいたるところで外国人と出会うのでそれほど出かけたいとは思わなくなりました()

(文様文化講師 山口貴実代先生より)

仏教への篤い信仰を持つタイらしい穏やかな癒しを感じました。
民族衣装には、その民族を外面的に最も美しく見せるだけでなく、民族の持つ内面の美質を表現する力があるのだと感じます。
花と緑をバックに横顔が映え、白をバックに青い衣装の文様が映えて、インパクトのある画面になっています。
仏教よりさらに古くは、この国の民族の心に生きていたであろう、ヒンドゥー教の女神の面影をも見る思いです。


民族衣装の女性

タイの女性の伝統的な民族衣装は「スィワーライ」と呼ばれますがそれは長袖で、この女性のように肌を見せる場合は「チュット タイ サバイ」と呼ばれるようです。
モデルになってくれた彼女は花に近づいて素敵なポーズをとってくれました。

(文様文化講師 山口貴実代先生より)

仏教への篤い信仰を持つタイらしい穏やかな癒しを感じました。
民族衣装には、その民族を外面的に最も美しく見せるだけでなく、民族の持つ内面の美質を表現する力があるのだと感じます。
花と緑をバックに横顔が映え、白をバックに青い衣装の文様が映えて、インパクトのある画面になっています。
仏教よりさらに古くは、この国の民族の心に生きていたであろう、ヒンドゥー教の女神の面影をも見る思いです。


世界の旅 バラナシの若者 (インド)

インド最大のヒンドゥー聖地、バラナシ(ベナレス)で撮影。
早朝からボートに乗ってガンジスの沐浴を撮影していたら突然若者がボートに這い上がってきました。驚いている私に向かって写真を撮れ、というので不安ながらもシャッターを切ったところ、なぜかすぐに川へ姿を消したのです。
インドではイスラム教の喜捨に由来するバクシーシとしてチップを要求されることが多いのですが、カメラを構えると非常に喜ぶ人たちもいます。
彼はきっと後者の一人だったのかも知れませんね。

(文様文化講師 山口貴実代先生より)

真っ直ぐこちらに向かってくる眼差しと、堂々としたポーズに、この若者が屈託のなさと矜持を合わせ持っているように想像され、「チップを求めず、すぐに川へ姿を消した」エピソードにも重なりました。
何故か懐かしい人に再会したような気持ちになり、かつての日本にも、このような眼差しの若者達がいたのを思い出しました。
遠景の現代の建物群と、古代と変わらぬであろう若者の裸身の対比が印象深く、彼の放つ生命の輝きが、より引き立っているかのようです。


世界の旅 夜明けのモニュメントバレイUSA

この地はUSAのユタ州南部からアリゾナ州北部にかけて広がる地域で、ナバホ族の聖地と呼ばれています。
メサといわれるテーブル形の台地や、さらに浸食が進んだ岩山ビュートが点在し、あたかも記念碑(モニュメント)が並んでいるような景観を示していることからこの名がつきました。

「遥かなる大西部」を代表する景観です。昼間よりも朝夕に撮影すると神秘的な作品となりますので早起きしてがんばるしかありません。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

このような神秘な風景が、この地球上にあるのかと圧倒されました。
太古の地球の夜明けをも想像させるような風景です。
以前、ナバホ族についての本を読みました。自然とともに生き、霊的な祈祷など、神秘な思想を今に受け継いでいる姿が印象に残っています。
写真と文、双方から得た情報や受けた印象と感動を結びつける楽しみがあることを発見しました。おかげで自分では行くことの叶わない、超越的な絶景に心遊ばせることができました。


世界の旅 丹陽 秋霧の日の出 (韓国)

丹陽(タニャン)は「丹陽八景」と呼ばれる風光明媚な景勝地で、朝鮮王朝時代には多くの学者や文人らが訪れ風景を楽しんだと言われ、韓国の桂林として現在も多くの観光客が訪れます。
八景の中で最も美しいといわれているのが、この島潭三峰(トダムサムボン)です。

秋霧の中を昇る朝日は壮観でした。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

神宿る絶景、仙境という言葉が浮かびました。まさに山水画のような神秘的で幽邃な景色に、古代の人々が思い描いた神仙の棲む理想郷への憧れが想像できます。四阿(あずまや)が霧に隠されずに写っていることで、仙境のイメージを呼び起こし、とても効果的だと感じます。

この風景にこれほど心惹かれる自分は、東アジアの文化の一員なのだと、思い至らせてくれる作品です。


世界の旅 ミュンヘンのビアホールで (ドイツ)

ビールと言えばドイツ、中でもミュンヘンのビアホールは有名です。斜め向かいのこの二人はフレンドリーでカメラを構えると素敵な笑顔を見せてくれました。こちらも笑顔で話しかければ相手も笑顔で応じてくれます。
最近は人の顔をほとんど消さなければならないとは味気ない世の中になったものですねぇ〜。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

二人の笑顔が自然体で、飛び切り素敵なのは、カメラを向けた撮影者も、自然体で、飛び切り素敵な笑顔だったからに違いないと思います。
背景にもカップルとスタッフが写っているので、店内の雰囲気が感じられ、自分が居合わせて、二人と笑顔を交わしているかのような臨場感もあり、気持ちが明るくなりました。

笑顔は異文化コミュニケーションの第一歩かもしれません。
人の表情も写真の魅力あるテーマですが、肖像権の制約で、自然な一瞬の表情を捉えるのが難しいのは、写真表現にとって残念ではあります。


世界の旅 イグアスの滝(ブラジル)

イグアスはアルゼンチンとブラジルの2国にまたがる世界最大の滝。
これはブラジル側一番のハイライトである展望台橋から撮影。この橋は滝のすぐ前に張り出しており、轟音が響き渡る大迫力です。
風で帽子が飛ばされないようにしているカラフルな女性にモデルになってもらいました。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

女性が帽子を押さえているポーズによって、滝が巻き起こす風の強さや轟音が感じられます。そして帽子や服の色の鮮やかさが、滝のスケールを効果的に強調しているように思います。
女性が後ろ姿なので、彼女の驚嘆の表情を想像しました。想像の中での驚きの表情が、滝の迫力を語るかのようです。
また、表情が見えないので、自分が彼女になって滝を眺めることもでき、臨場感を味わえました。


世界の旅 バトゥ洞窟(クアラルンプール)

バトゥ洞窟は、マレーシアの首都クアラルンプールから約1時間。洞窟内の鍾乳洞は4億年前に出来たと言われ、洞窟内はヒンドゥー教の聖地と呼ばれるパワースポットになっています。
鍾乳洞の高い天井には大きな穴が開いており、差し込む自然の光と漂う線香の煙が神秘的な雰囲気を盛り上げているので敬虔な気持ちになります。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

神秘な異界に入り込んだような臨場感があります。
右前方の2人の小ささが、洞窟の天井の高さや荒々しい岩肌を、効果的に際立たせていると思います。
ヒンドゥー教徒ならずとも、心身が浄化されるようなパワーが伝わってきます。
この作品では「闇と光」の魅力を見せていただきました。


世界の旅 日の出の飛翔(インレー湖)

インレー湖はミャンマー中央部、シャン高原に位置する風光明媚な淡水湖。移動のため早朝に乗船したところモーターの音に驚いた鳥たちが飛び上がり空を舞っています。
世界中を飛び回れたコロナ以前が懐かしい限りです。いつになったらこちらも羽ばたけるのでしょう。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

自分が舟に乗って、日の出に見とれていたら、鳥たちがにわかに飛び立ったかのような臨場感があり、頭上低くかすめる一羽に、思わず首をすくめそうでした。
夜明けの鈍い色彩に包まれた穏やかな風景に、日の出の光が豊かな表情を与えて、その「静」と鳥の「動」の一体に詩情を感じます。
日の出、鳥という、ともに瞬時に姿を変える対象の一瞬の出会いを捉えて、計算され尽くしたかのような構図となっていることに、驚きを覚えました。


世界の旅 ロマンティック街道の冬

ドイツを縦断する人気の観光街道には中世の面影を残す街並みやアルプスの大自然の中に佇む教会などが点在しています。
これは冬にレンタカーで巡った時に雪原と大樹の影を写したものですが電車やバス旅行では出会えない光景かもしれません。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

雪原と太陽と木が見せてくれる冬のマジック! 雪原に落ちる木の影絵は、冬のロマンティック街道にかけられた魔法のようです。
まず木の影の美しさ、面白さに奪われた目が、次に遠景の木や建物によって雪原の広大さに導かれ、そしてまた足下の影へと、視線が自ずと移る臨場感を覚えます。


世界の旅 ピラミッドの残照

ピラミッドはエジプトや中南米などに見られる四角錐状の巨石建造物の総称です
なかでも最も有名なものはエジプトにあるギザのピラミッドで、ポイントになるようラクダに入ってもらいました。

(文様文化講師 山口貴実代先生より)

大小のピラミッドの距離感から感じる大地の広さと、一面の紫のグラデーションと残照から感じる空の広さに、悠久という言葉が浮かびます。
紫が古代エジプトで珍重された色であったことも連想され、空の色がエジプトを象徴しているかのようにも感じました。


世界の旅 記念撮影

ローマの公園で女性が倒れているので驚きました。よく見ると男性が上から見下ろして彼女を撮影しています。日本ではまず見られない光景です。どんな傑作が撮れたのか、見たいものですね。

(文様文化講師 山口貴実代先生より)

イタリア映画のワンシーンのような小粋な写真です!
女性の表情と大胆なポーズから、彼女の男性への信頼感や二人の幸福感が伝わってきます。
「写真を撮っている人と撮られている人」を撮ったユニークな楽しい写真で、その撮り方に写真家の温かさを感じます。

「記念撮影」する二人を撮った、写真家の「記念撮影」でしょうか。


世界の旅 フィレンツェの観光バス

コロナ前にイタリアを周遊した時に撮影しました。カラフルなTシャツが青空に映えています。フィレンツェには大聖堂のような巨大建築が多いので、二階建てバスのオープンデッキから眺めるのが一番!京都や大阪にもオープンデッキバスがあるので一度乗ってみたいものです。

(文様文化講師 山口貴実代先生より)

観光バスに乗って観光している人々も観光の対象になっている楽しい写真だと思いました。
バスが左右一杯に画面を占めているので、大聖堂の存在感に負けず、一体となって主役に見えます。

歴史ある重厚な建造物と、現代的な軽やかなペイントの観光バスの出会いの風景に、古都の魅力が写されていると思います。


世界の旅 国際交流(タイ バンコク)

4年前にバンコク市内を歩いていてタイと中国の交流イベントに遭遇しました。記念写真を撮っている写真屋さんの横から撮らせてもらった一枚です。
子供たちのあどけない表情を見ていると、こうした交流の大切さを痛感するばかりです。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

民族衣装の子ども達一人一人のあどけない表情に、ほっとするような写真です。民族衣装は、子どもにも異なる民族の文化を楽しく感じられ、多様な文化への入口にもなると思います。

世界が様々な紛争を抱えている今、お互いを知る事の大切さが痛感され、やがて子ども達が平和と友好への考えを深めてゆくよう、願わずにいられません。


世界の旅 ここはパリ?(澳門 マカオ)

1999年までポルトガルの植民地だったマカオの夜景です。
多くのカジノが運営されていることから「東洋のラスベガス」ともいわれ、ご覧のような有名な建造物のコピーが林立しています。

それにしてもこの色はやはり中国ですよね。


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

夜空、タワー、街灯の三つだけで、マカオが象徴的に表現されており、とてもインパクトを感じました。
様々なものをコピーして取り込んでゆくマカオの文化の不思議なパワーが、灯りとして捉えられて、夜空に映えるタワーの色に中国文化圏であることが端的に語られていると思います。


世界の旅 マレーシアのキティちゃん

アジア各地で見かけるトライショー(Trishaw)は自転車を改造したもの。
国によってスタイルが違いますがマラッカはとにかく派手でした。
究極のエコカーと呼ばれますが、夜には飾りの電飾が輝き大音量の
BGMを流しながら走る姿を見るとどこがエコカーなの?と思ってしまいます。

(文様文化講師 山口貴実代先生より)

我らのキティちゃんが、マレーシアでこんな活躍をしていると知り、とても驚きました。
マレーシアの乗り物文化とキティちゃんのコラボとは、楽しいカルチャーショックです。乗ってみたいです!


世界の旅 中国・天壇の提灯

中国では、赤は国旗の色、おめでたい時の色、幸運をもたらす色とされています。日本でも赤色に近い朱色は吉祥の色とされ、神社の鳥居や社殿などに使われているのを見るとやはり同じ思いなのですね。



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

皇帝が天を祀り、五穀豊穣を祈ったという天壇の圧倒的なスケールのイメージとは対照的な愛らしい提灯に和みます。
古代中国で五行思想から五色が生まれた後、ある時期には赤が最も尊ばれていたのは、やはり赤が太陽、火、血の色、命に結びついた色という人類の根源的な思いがあったからではないでしょうか。
天壇そのものの写真を見るより、天壇を飾る提灯の赤が捉えられていることで、中国の吉祥文化、祈りの心が伝わってきます。


世界の旅 「ロデオドライブ(USA)

ロサンゼルスにある高級住宅地として世界にその名を知られているビバリーヒルズにある高級ショッピングストリート。
夕闇の中、ヨーロッパ風のサインがセンスの良さを物語ります。



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

ショッピングストリートの写真を見るよりも、このお洒落なサインにロデオドライブへの憧れを掻き立てられます。

どのようなセレブの世界なのか、さり気ないデザインで想像させるセンスが素晴らしいと思いました。

世界の旅 アテネの衛兵 (ギリシャ)

国会議事堂の前にある「無名戦士の墓」を守る衛兵。ワンピースのような制服、白いタイツ、つま先に大きなボンボンが付いた靴という制服は、オスマン・トルコからの独立のため戦った兵士の装束だそうです。
ちなみにモデルになってくれた彼女が小さく見えますが私と同じぐらいの身長でした。



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

一見しただけではユーモラスに感じてしまいますが、説明を拝読して、これも長きに渡ってオスマントルコの支配を受けたギリシャの歴史の一面と知りました。
アテネといえば古代の遺跡やエーゲ海がイメージされますが、このような装束で独立を勝ち取った近代の歴史があったと、視覚から知ることができました。
視覚で知る大切さ、楽しさを味わいました。


世界の旅 カラフルな世界 (アルゼンチン)

イグアスの滝ビジターセンター前の光景。この配色をご覧あれ!青空に黄と赤そして真っ白のバス。白黒の出番がないカラフルな世界です。



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

日本ではまずあり得ない配色に驚きました。確かに白黒では伝わらない世界です。このカラフルな世界は、アルゼンチンのカラフルな世界観なのだろうと想像しました。


世界の旅 後ろから失礼!(台湾・文武廟)

台湾で最も大きな湖である日月潭の湖畔にそびえる「文武廟」。こちらでは「文」の神様である孔子と、「武」の神様である関羽と岳飛が両方祀られています。真正面から写すと普通の記念写真ですが、後ろからはまぶしい頭がユーモラスでしょう?



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

意表を突かれました。何と楽しい写真でしょうか!

生きた時代も違って会った筈のない3人、しかも文と武の異なる神様とされる3人が、あたかも親しく語らっているかのようです。

同じ対象物でも、視点を変えると、別の世界が見えるのだと分かります。

ユーモラスな後ろ姿に笑いながら、物事をいろいろな方向から眺める大切さも感じました。


世界の旅  ヴェトナムの古都 フエ

1670年に創建された、フエ3大寺の一つ、バオクオック寺で撮影。古びた山門は苔むして、静かで落ち着いた雰囲気なのですが手配したモデルのスタイルが良すぎてこの寺院とはミスマッチだったかも・・。



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

「寺院とスタイルの良いモデルがミスマッチだったかも」と書いておられますが、私は見事にマッチしていると感じました

それはモデルさんが後ろ姿であるにもかかわらず、後ろ姿だからこそ、彼女たちの山門を見上げる視線が感じられ、その視線によって見る者の視線が山門の屋根に導かれます。そのために、主役である山門とモデルさんの調和が感じられるのではないでしょうか。

ヴェトナムらしい湿度が伝わってくる風景の中に、古色蒼然とした山門と対照的なモデルさんのアオザイの明るい色、若さが、年月を経た山門の威厳ある静寂を、より際立たせているのも印象的です。


ドイツ ポツダム サンスーシ宮殿



快晴の宮殿を赤いスカートの女性が巡ります。
色の取り合わせが最高でした。


 爽快 ツーリング! 



広大なアメリカ ユタ州を駆けるHONDA GOLDWING。友人とレンタカーで移動中、ライダーのこの笑顔を見て帰国したらこのバイクを買おうと決心。そして買ってしまいました。ハーレーとは全く異なる1600ccV6エンジンの静音設計と4チャンネルステレオで聴くサイモン&ガーファンクルに酔いしれながら京阪神の道路を走りまくりました。あぁ〜懐かしい!!


ミャンマー(托鉢する子供の僧侶たち) 

国民の約9割が上座部仏教を信仰するミャンマーでは僧侶らが僧院付属の小学校等を運営しています。毎朝托鉢用の鉢を持って家々を巡る子供の僧侶たちを見ると軍部による制圧が一日も早く終結して欲しいと願わずにいられません。



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

大勢の出家の子供たちの顔を見ていると、それぞれに性格も窺えるようで微笑ましく、また、どの子供の目も無垢で、心を打たれます。現代に至るまで上座仏教に信仰を寄せ続けてきた民の国なのに、今起きている事には、本当に胸が痛みます。

この写真を見ることで、リアルタイムの報道写真だけが出来事への関心を促すわけではないと、知りました。


ヴェネチア幻想 

水の都ヴェネチアの日差しも柔らかくなり春の陽気となりました。そろそろ世界へ飛び立ちたいものですね。



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

水面の光が幻想的なベネチアは、今すぐにでも行きたくなりました!!見物ではなく、このような春の幻想に心を委ねるために行くことができたらと感じるのも、観光的な写真でないからこそです。

水は春に似合うとも思い、水と光の癒やしの力を感じました。


厳寒の北京 



天安門の南にある正陽門。北京の冬は厳しい寒さなのでライトアップの灯りも凍えているようでした。

カナダ凍景 

ケベック州の冬 氷点下20度のアート作品


(文様文化講師 山口貴実代先生より)

人工物と自然が出会って生まれた、まさにアートだと驚きました。
写真家の視点によって、様々な冬を発見できる贅沢を、存分に楽しませて頂きました。


インド

サリーはかくも美しき民族衣装なり(カジュラホの寺院にて)



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

サリーの様々な色が寺院の色に映えて、衣装の魅力が伝わってきます。民族衣装は、その土地の気候風土に適しているだけでなく、視覚的にも映えるように成り立っているのを感じます。

仏像の衣装はインドの民族衣装なのだとも、改めて思いました。


パ リ

大勢の観光客の中で・・うらやましいですなあ〜



(文様文化講師 山口貴実代先生より)

外国映画に憧れた世代の者として、小粋なハッピーエンドの映画のシーンかポスターのようで、心躍ります。エッフェル塔を背景にした構図にも、うっとりしてしまいます。恋人たちのストーリーを考えてみたくなるような作品です。


ハワイ

陽光きらめくワイキキビーチ


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(文様文化講師 山口貴実代先生より)

優しい波、女性の水着やパラソルの柔らかな色彩のハーモニー人物が後ろ姿で、パラソルによって視線を誘導される彼女の、わずかな横顔と手の動きが与える画面外への想像、余韻は、この写真の魅力そのものです。


2017年10月のベスト


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ボンジョルノ!
フィレンツェのミケランジェロ広場で出会った美少女。目が合ったのでカメラを向けると快く応じてくれました。
このような場合は、最初から「横を向いて!」なんて頼まずにまず正面顔を撮ること。それから横顔を撮るのが礼儀です。
そして写した画面をその場で見てもらうことも忘れずに。たいていは喜んでくれるので笑顔で別れることができます。

2017年4月のベストショット



Mb24-132
微笑み
写真の女性はミャンマーのインレー湖にあるリゾートホテルのスタッフ。夕方に到着するゲストを迎えるため桟橋で夕陽を浴びながら待つ彼女にカメラを向けると微笑んでくれました。
取材の途中、心を癒してくれるのは現地の人々の笑顔です。目が合うと必ずと言っていいほど素敵な笑顔が返ってきます。隣国のタイも「微笑みの国」と呼ばれていますが共通しているのは仏教国だということ。人々の穏やかな笑顔の背景には次のような仏教の教えがあるのです。
それは「和顔愛語(わげんあいご)」といい、 笑顔と優しい言葉で人に幸せを届けることができるという意味なのです。
私も実践していきたいと思っています。

2017年3月のベストショット



Mc24-619
幻の遺跡
国民の90パーセント以上が敬虔な仏教徒であるミャンマーのカックー遺跡までやってきました。国際空港のあるヤンゴンから飛行機で一時間、そこから車で4時間かかります。
パオ族の特別地区にあり、外国人に見学が開放されたのも最近で1平方kmの中に仏塔2000以上が密集しているまさに秘境の地。
風が吹くと仏塔上部の装飾が一斉に音を奏で、遺跡全体に響き渡ります。この神秘的な音を聞いて、ミャンマーの奥地まで来た疲れが癒されました。
いつの日か、この地に空港とホテルができれば便利になるでしょうがこの風情がなくなるのではと思うと複雑な心境になります。

2016年8月のベストショット


Ih28-024
イタリヤのカプリ島にある「青の洞窟」。
断崖絶壁にわずかに開いた入り口から内部に入ると、洞窟全体が青い光に満ちています。石灰を多く含んだ白い海底に太陽光が反射することで、海が青色に輝くのだとか。
そのため、この青の洞窟は晴れた日にしか現れません。また、入り口が非常に狭いため波が高い日は入場禁止と聞いていたので心配しましたが幸いにも入ることができました。
ふだんから真面目にしていて良かった!

2016年7月のベストショットU

アラビアンナイトU   The Arabian Nights U




Lf-576
ブルネイ王国のモスクの夕景です。
有名なモスクではなく、バンダルスリブガワン国際空港に隣接するモスクです。到着ゲートを出たところでライトアップして迎えてくれました。ブルネイに来た人がまず目にする建物なのですから誰もが感激するに違いありません。
そして実に穏やかな国で、滞在中は快適に過ごすことができました。アルコールが飲めないこと以外は(笑)・・。
イスラムの本来の姿を見るためにもぜひブルネイ王国へ!

2016年7月のベストショットT

アラビアンナイト The Arabian Nights



Lf-612
日本にもっとも近いイスラム教国であるブルネイ王国を訪ねました。
写真のスルタン・オマール・アリ・サイフディン・モスクはこの国を代表するランドマークで、世界各地から集めた最高級の建材やインテリアが惜しみなく使われています。ラグーンには王室の御座船を模した石船が配置され(写真左)、イスラム世界の美を堪能させてくれます。

ところが断食月(ラマダン)に訪ねたため思わぬハプニングが・・。
イスラム教徒が断食をするのは日の出から日の入りまでで、観光客にはその時間帯でも提供するレストランがある、と聞いていたのですがいくら探してもありません。仕方なく人目のないところでパンと水だけで済ませました。
さらに辛かったのは隣国へ向かう機内食。私の横の家族連れが誰も食べないのです。じっと目をつぶって我慢している中で食べるのはこちらも断食したいような気持になりました。

そして、帰国してすぐに起きたバングラデシュの悲劇。
本来のイスラムは大変寛容な宗教であり、滞在中に目を合わせたほとんどの人は笑顔を返してくれました。怖いのはどの宗教にもある原理主義なのです。
安心して海外に出かけられる日が戻るのを切望するのみです。

2015年10月のベストショット



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天空都市
いつかは来たかった天空都市マチュピチュ。日本から飛行機を2回乗り換えさらにバス、電車、シャトルバスでざっと24時間。地球の反対側といわれる南米のペルーの山奥へは遠くて辛い旅でしたが、この光景を目の当たりにしたときには疲れが吹っ飛びました。ついにやってきたのだと・・・。
マチュピチュについては諸説がありますが、およそ100年前に発見されるまでアンデスの奥深く、時代に置き去りにされていたという事実だけでわれわれを郷愁の彼方に誘います。標高2400mの急峻な尾根に築かれた石組みの建造物が伝えるインカ帝国の栄華。
午前中に登ったときには晴れていて、全貌を見るには良かったのですが観光写真的なものしか撮れませんでした。そこで、午後にもう一度登ったところ今にも雨が降り出しそうな空模様になり、謎めいた神秘的な写真を撮ることができました。
風景写真はいつも晴れていれば良い、というわけではないのです。