随想 第107回  誇るべき日本のレンズ 

医師の栗原眞純先生から次のようなお便りをいただきました。

「世界をリードしてきた日本のカメラですが最近は便利なスマホカメラに押されてコンパクトデジカメは姿を消してしまいました。
スマホのカメラレンズは小さくて軽いプラスチック製です。そこで難しかったのが複屈折を小さくすることでしたが、それを日本メーカー(主に三井化学)がプラスチックの分子構造をいじることによって複屈折をかなり小さくすることができました。その結果、世界のスマホのカメラレンズの100%近くが日本製だそうです。
日本のカメラとレンズの優秀さが世界に知られてライカやローライ、コンタックスを追い抜いてきたのですが、スマホのカメラレンズでも日本メーカーが世界をリードしているのは実にうれしいことです」

なんとスマホのカメラレンズの100%近くが日本製だとは明るいニュースではありませんか!
iPhoneとかGalaxyなどのブランド名ばかりが話題になっていますがそれらのレンズが日本製だということはほとんど知られていません。

日本には美しい四季があるので写真の愛好者数は世界一です。そのため日本人の写真や映像への関心は高く液晶テレビでも4Kや8Kなど画質にこだわります。スマホでも同様で美しい画像を得るために最良のレンズを作ってしまうのですね。

暗いニュースばかりの中で日本メーカーの健闘ぶりを聞いて久しぶりに心が晴れました。