7月に入って各山鉾町で祇園囃子の練習が始まり、京の町は祇園祭一色となってきた。今年も良い写真を撮ろうと意気込んでいる方に今回は「祇園祭の写し方」についてのワンポイントレッスンはいかが?
まずは「宵山」について。
宵山はご存知のとおり、夕刻に灯りがついた提灯で山鉾を飾り、祇園囃子を奏でて祭りの雰囲気を盛り上げる。宵闇に浮かぶ提灯が醸し出す情緒を写真で上手に表現したいものである。7月14日〜16日まで実施されるが16日は一番混むのでできれば避けたい。
● オススメの撮影場所
四条通より北側は大勢の人で混むので南側が撮影しやすい。
仏光寺通りの船鉾から西の太子山(たいしやま)付近までが昔の面影を残しており一番のオススメ。
● 夕景、夜景の写し方
フィルムカメラ…三脚は邪魔になるので手持ちで写す。そのためにISO400の高感度フィルム使う。一眼レフなら出来るだけ明るいレンズを使う。ズームレンズでは明るい広角側(ワイド)で撮影するとカメラブレを少しでも防ぐことが出来る。
フラッシュを使うと提灯の色が白っぽくなるので人を入れた記念写真以外ではフラッシュを使わない。
デジタルカメラ…ISO感度をオートにしておく。「AUTO」がない時は 400・ 800などに設定。
記念写真以外ではフラッシュを使わないのはフィルムカメラと同じ。
WB(ホワイトバランス)は太陽のマークに設定すること。AUTOにすると赤い(黄色い)提灯が白くなり「夜の情緒」がなくなる。
「宵山の船鉾」
次は「巡行」について
7月17日が祇園祭のクライマックス「巡行」である。高層ビルと山鉾を対比させて写すのもおもしろいが、次のような「昔ながらの巡行」をねらってみては?
●オススメの撮影場所
今度は四条より北へ。新町通りに鉾が帰ってくるところを写す。
午後1時〜3時ごろにほとんどの鉾が通る。狭い通りを民家の瓦屋根すれすれに通る姿は圧巻。
● 写し方
混雑するので三脚は使えない。できるだけ高い位置から写すか、望遠レンズを使って鉾と町家の飾りなどを重ねて撮る。脚立があれば便利だし、あるいは恋人の肩車(?)からベストショットを!
「町並みを山鉾が通る」
いずれにしても人ごみの中での撮影となるので十分に気をお付けやして「傑作」をモノにしておくれやす。
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