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若い頃から「趣味は?」と聞かれると「カメラと旅行です」と答えていた。
するとたいていの人から「お仕事と趣味が一緒なんていいですね」と羨ましがられたものだ。事実その通りで写真を職業にしてから40年間、旅をしながら写真を撮りながら生計を立ててきた。
写真はモノを創りだすいつまでも飽きない良い趣味です、と人にはよく言うが自分は旅と写真以外に趣味といえるものがあるのだろうか。グルメ、音楽、映画などが好きではあるがその場、その場で楽しむだけであえて趣味といえるほどではない。
それでは、と考えたときに浮かんだのがクルマである。2輪から4輪、あるいはそれ以上の「乗り物」は何でも好きだった。子供の頃から遊園地でゴーカートを見つけると駄々をこねて乗せてもらったし、海外へ出るようになってからも当時世界一といわれたアメリカのジェットコースターに子供のようにはしゃぎながら乗った。
バスで撮影旅行に出ると打ち合わせなどのためドライバーのすぐ後ろの席に座る。大きな車体の高い位置からの眺望は抜群ですぐに運転したくなる。さすがに大型の免許は持っていないのでまだ実現していないがいつの日か、教習所の中だけでも運転したいと思っている。
撮影機材が多いので国内はほとんど自分の車で出かけ、海外は空港からレンタカーだ。ともかく運転が好きで若い頃には京都から青森までの1,200キロを何度も往復した。クルマはカメラと同じ商売道具だと弁解しながらセダンからワゴン車、ジープやオープンカーなどいろいろな車を乗り継いできた。ところが先週から可愛いクルマがガレージに仲間入り。それはバイク(正しくはビッグスクーター)である。
先日、知人がバイクショップへ行くというので同行した。バイクは以前乗っていたので一緒に見ているだけで楽しかった。ところが知人が目の前のビッグスクーターを衝動買い。それを見てこちらも眠っていた虫が動き始め、翌日から数軒回って購入してしまった。
スクーターはバイクと違い、変速はオートマチックで楽チンである。飛ばさずにゆっくり走れば馬に乗っているようで楽しい。
そして4輪では行けなかった細い道や峠道などもいつでもUターンできるのでどんどん進んで行くことができる。住み慣れた街なのに驚くような発見があり、これは想定外の楽しみとなった。
これだけ長くクルマ(バイクを含めて)と付き合ってきたのだからこれが私の「趣味」だといえよう。
バイクショップに書かれていたコピーを紹介します。
「いま乗らずにいつ乗るの?」
私と同世代の皆さん、やりたいことがあればいまやりましょう!
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