第17 回  測光モードについて


今年は例年になく厳しい残暑でしたが皆さんお変わりありませんか?

でもようやく涼しい風を感じる日が多くなり、いよいよカメラの季節到来!と張り切っておられる方も多いことでしょう。そこで私も A社のカメラを3年ぶりに引っ張り出して撮影実習へ出かけました。

このカメラは冬のジュネーブの小さなカメラ屋で衝動買いしたもので、当時「世界一小さい一眼レフ」として話題になりました(たぶん今でも…)。何もスイスで日本製のカメラを買わなくても…と思ったのですがこれがとてもよく手になじみ、すぐにこのカメラで写したくなったのですから仕方がありません。

さて、久しぶりにこのカメラで撮影すると…気分がガラッと違うのです。このカメラにはズームレンズよりも世界一小さい(?)単体レンズが似合います。シャッター音がこれまた小さくて軽いので、コンパクトカメラの感覚で撮影を続けることができ、少し若返ったような気持ちになりました。

たまにはこうしてカメラを変えてみるのもマンネリ打破!には良いかも…。皆さんも試してみてください。

さて今回は「測光モード」について…難しい言葉ですがこれはファインダー内のどの部分の光を測るかを決めるモードのことです。前回お話した P(プログラムオート)に設定してあっても、この測光モードを次のどれに設定するかによって写り方(露出)が異なってきます。

測光モードはだいたい次の3種です。

1 分割測光…画面を6分割とか35分割などに分けてほ          ぼ平均値を出します

2 部分測光…画面中央部分のみを測光します

3 中央重点測光…画面の中央部に重点を置いて測光

分割とか部分という文字を見ればだいたい意味がわかるでしょう? 部分測光はモデル撮影のように人の顔の露出を測る時に適しています。ただし、その部分だけしか測らないので周囲に明るすぎたり暗すぎる個所がある場合はカンによる補正が必要です。

中央重点測光はそのあたりを改良し、しばらく主流だったのですが画面の隅に極端に明るい太陽などがある場合の再現が難しく、そこで登場したのが分割測光です。

この測光方式ですと分割数に応じて画面全体の平均露出を計算してくれますのでほぼ失敗のない写真が撮れます。前回にお勧めした Pモードと併用すれば、細かい技術を忘れてあなたはシャッターチャンスに専念できるというわけです。

ただし、これでキレイに写せますがもっと個性的な写真、たとえば暗く表現するローキーな写真とか、逆に明るいハイキーな写真を撮りたい時は露出補正で「−」や「+」にすればOKです。

ちなみに私はほとんど Pモードと分割測光の組み合わせで1枚、そして露出補正を「−」にしてもう1枚写すようにしています。これは人によってやり方も違うでしょうし、皆さんそれぞれ工夫してご自身に合ったモードを選んで下さい。そんなところにも個性がキラリと光るものですよ。

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