(雲南編 1) 昆明到着


「Where are you going to?」

中国は7度目の取材ですが雲南省は初めて。表玄関ともいえる昆明国際空港へ JAS 233便はスムーズに着陸。関空からの直行便なのでたったの5時間。「あれっ、もう着いたの?」というのが正直な感想です。

中国語が出来ないので機内で中国語会話集に目を通し、最低限のフレーズを覚えていざ入国。そこへ初めて声をかけられたのがなんと英語でした。しかもわかりやすい流暢な英語で顔を見てもう一度ビックリ。美人なのです。

話を聞くと彼女はガイド兼ドライバーでホテルの送迎と明日からの案内をしたいとのこと。これが僕が頼んだガイドだったらどれほど嬉しかったでしょう。でも世の中そんな甘いものではありません。ガイドがホテルで待っている旨を話して泣く泣く(?)別れました。

少し後悔は残りましたがあんな美人ドライバーと数日を一緒に過ごすなんてアブないことだ、と自分に言い聞かせながらタクシー乗り場に向かいます。

ところがどこにも TAXI の表示がなく客引きがどんどんやってくる。やっとメーターで行くというタクシーを見つけ飛び乗りました。そのドライバーとも少しトラブルがありましたがなんとかホテルに到着。団体ツアーならもっとスムーズなのに…。一人旅の悲哀を初日から感じた次第です。

さて翌朝、朝食を終えロビー に下りると約束通りガイド兼ドライバーのK氏が私を待っていました。この人は日本語が出来てまじめそうなので安心です。一緒に出ようとした時、玄関ドアを開けてくれたのがこの女性。民族衣装で迎えてくれるのがうれしいですねぇ。

まず昆明で最も有名な龍門石窟へ向かいます。かなり急な石段を上がって行くと、よくぞこんな絶壁に造ったものだと感心する龍門が見えます。ただ、龍門よりも目立つ黄色いテント、一日中ここに座っている写真屋さんのためのものなんですが何とかならないのでしょうかねぇ。

次は下山の途中に出会った民族衣装のガイドさん。何族の衣装なのかは分かりませんが、頭飾りが見事なので後方から撮影しました。雲南の旅は少数民族の旅といわれているのでこれからが楽しみです。

そばにある華亭寺にも立ち寄ります。この立派な山門の屋根の反りと派手な色を見て、中国に来たなという実感が込み上げてきました。

昼食後、雲南の少数民族を紹介する雲南民族村を訪ねました。昆明で3泊した後、各民族が生活する現地を2週間かけてまわるのですがここでざっと見ておきたいと思ったことと、テーマパークとホンモノとの違いも知りたかったのです。

まず訪ねたのはイ族村。ちょうどショーが終ったところでしたが撮影を申し入れると快く応じてくれました。イ族は雲南省最大の少数民族で頭飾りの華やかさが群を抜いています。素晴らしい飾りですね。

カメラを見ている写真だけではなくて右のような自然なスナップも心がけましょう。相手がカメラの存在を忘れるほど何かに没頭しているところに静かに近づいて手早くシャッターを押すのがコツです。

すぐ南に隣接しているのが白族村。大理という街と共に名を知られている民族ですがこの衣装も華やかでしょう?赤は吉祥、白は純潔を意味するそうです。

下は大理の一条街を模して造られた街並みですがタイムスリップしたようで楽しいですね。

最後にタイ族村に立ち寄りました。タイに行った方はお気付きだと思いますがここは中国というよりも東南アジアのムードが一杯です。雲南省の南端、ラオスとミャンマーの国境近くに居住する民族なので当然かもしれません。

雲南民族村を駆け足で巡りましたがいかがでしたか?見て頂いたのは3民族だけでしたがここには26民族が紹介されていますので昆明だけで帰る方にはオススメの場所です。ただし、全部を見ようと思うと2〜3日はかかるでしょう。

昆明市内への帰途に立ち寄った大観公園の夕景です。その場所を象徴する建物を少しでも取り入れてムードを出すようにしましょう。(つづく)

協力 日本エアーシステム